2025.3.17掲載 コラム「而今」
農業分野に特化した生成AIが開発され、三重県で実用化に向けた実証実験が行われている▼農業の専門的なデータや、地域の気候に応じた栽培方法などをAIに学習させたもの。より正確な情報を得る仕組みで、新たな品種の栽培を始める人や、これから農業に挑戦したいという人たちの悩み解決に期待がかかる▼世界中から「英知」が集まる大阪・関西万博の開幕まで1カ月を切った。「火星の石」の展示が決まり、また県内自治体も世界に向けたPRの場として、会場で開催を予定するイベントをより良いものにしようと磨きをかける▼一方で、目玉の一つとなっていた「空飛ぶクルマ」は、来場者を乗せる商用運転を見送り、デモ飛行で調整。SDGsに力を入れるとしているが、約350億円をかけ会場に設置される「木造リング」が閉幕後に解体される予定になっていたなどの矛盾も▼ためしに「万博を良くするには」と生成AIに聞くと、回答は「大阪らしい『おもろい』演出」。笑いはいいが、笑いものになることだけは避けてもらいたい。 (梅)