奈良県内の政治経済情報を深掘

2025.2.10掲載  コラム「而今」
 「人は第一印象でほぼ決まる」とは、米国の心理学者アルバート・メラビアンが唱えたもの。視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%という「メラビアンの法則」は有名▼好印象か否かを視覚情報で過半数を判断するというのは、政治家にとっては脅威と容易に推察できる。ポスターをはじめ選挙ツールは、第一印象を良くすることに工夫をこらすそうだ。有権者に合う目線、目じり、口角、これら候補者の印象を決める部位は特に気を遣う▼奈良県が全国区で賛否を呼び、有名になった山下真知事が企画した「K―POpコンサート」は、2億7000万円以上の予算を使い、来場者に無償で観覧させると常軌を逸したもの▼世論を受けて反省したのかはたまた「県議会が予算を削れと申し入れたから」か、山下知事はこのイベントを3000万円規模の予算に縮小する意向を明らかにした▼右寄りや左寄り。いろいろな憶測や思惑も呼んだ今回の騒動。山下知事のポスターを見直すと、目線は有権者と合わず向かって左。どこを向いていることやら。(染)
menu
information