奈良県内の政治経済情報を深掘

2024.12.9掲載  コラム「而今」
 来年の干支を描いた絵馬や花絵などが設置され新年に向かった準備が進められている。大晦日から元日にかけて除夜の鐘、初日の出、年越しそばというのが昔ながらのイメージだが、昨今では除夜の鐘事情に変化があるらしい▼「除夜の鐘がうるさい」、そんなクレームで昼間に鐘を突く寺が全国的に増えているという。「時代のニーズに合わせた」と言うには、あまりにやぼな話。五條市の生蓮寺でも昼に鐘を打つ「ひるのじょや」を毎年実施しているが、これは小さな子どもが安心して鐘を突けるための配慮だ▼各企業でカスハラ対策に対するマニュアルが作成され、県内自治体でも、対策強化に乗り出している。「お客さまは神様」というワードも久しく聞かなくなった▼取材の折りに聞いた話ではクレームとカスハラは違うもので、内容によって受けて側の成長につながるのがクレームで、一方的な嫌がらせがカスハラに該当するという▼人から指摘を受けても本人が気付き、実行しなければ成長はない。対応方法だけでなく、考え方を変える教育も必要だ。(梅)
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