奈良県内の政治経済情報を深掘

2024.9.16掲載  コラム「而今」
 困難や苦労を乗り越えて目標を達成するために努力する姿勢を表す「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」。現在の日本は経済の停滞や環境問題、少子高齢化など課題は多く、それらを解決するためにはリーダーシップと共に、長期的な視点での努力と忍耐が求められる▼史上最多9人が立候補を表明した自民党総裁選が12日に告示され、高市早苗衆院議員(県2区選出)や、石破茂元幹事長、小泉進次郎元環境相らが出馬▼そもそも岸田文雄総理が再選不出馬になったのは、派閥裏金事件に関する対応が迷走し、国民の政治不信が高まったことが大きい。党の刷新をアピールするには、立候補者らは「政治とカネ」の問題に向き合う必要がある▼しかし、急に争点の一つに浮上したのが「選択的夫婦別姓制度」の法制化。社会問題の一つとされるが、この議論が優先されることになるのは疑問▼そのほかの争点もしかり、長期的な視点の目標も必要だが、まずは裏金の使い道を徹底的に調査するなど、現状の問題に向き合わなければ、国民は「努力の姿勢」を感じない。(佑)
menu
information