奈良県内の政治経済情報を深掘

2024.9.2掲載  コラム「而今」
 このまま長く続けてくれればいい、維新は沈むだけ。維新が兵庫県知事選で推薦し、当選した斎藤元彦知事に対する内部告発問題が次々と明るみに出る中、本人はまだ居座り続けている。冒頭は自民関係者が本紙に漏らした言葉▼8月25日に投開票された任期満了に伴う大阪府箕面市長選も、大阪維新の会の現職候補が、無所属新人候補に大差を付けられて惨敗。首長選での現職の敗北は結党以来初のことだ▼大阪で生まれ、勢力を伸ばし続けた維新は、大阪の影響を多分に受ける奈良でも勢力を拡大。知事選を制し、首長を誕生させ、県議会、市町村議会でも議席増、昨年春の統一地方選で躍進を見せた。しかし「ここがピーク」との見方が広がる▼市長に対して威圧的暴言を吐いた市議、自治会費を横領して逮捕された町議と、県内維新には、政治的批判だけでなく不祥事も続出しており、世論の期待感は低下していると見て間違いはなさそうだ▼衆院選も控える中、批判が根強い万博も維新にとってプラス材料をなかなか見いだせない。祇園精舎の鐘の音が聞こえる。(染)
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