奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.11.14掲載  コラム「而今」
 入力した文字情報を読み上げるAI音声合成ソフトが日々進化を続け、最近では有名人の声を再現したものも登場している。本人の音声素材を使いAIに学習させているもので、話し方に違和感はあるが声自体は同じ▼インターネット上で構築された3次元の仮想空間や、ブロックチェーンなどの技術を活用した「メタバース事業」がさまざまな企業の注目を浴びている▼先日上場し、メタバース事業にも力を入れるヒロホールディングスでは、事前に撮影した人物の映像を立体表示し、質問に対してAIが判別して会話を行うシステムを提供▼前述の入力した文字を読み上げるだけのものでは、本人が意図しない言葉を発してしまう不安が残る。そのため、事前に想定した内容を録音して、その中から再生させるという▼画像データの加工や合成は、昔ほど技術が必要のないものになっている。技術がさらに進めば、他人の音声すら簡単に作れる可能性も▼自分が偽物ではないことを証明しないといけない、そんなSFのような時代が訪れるのは、そう遠くない未来だ。      (梅)
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