奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.9.26掲載  コラム「而今」
 最近、官民問わず女性の活躍が目に止まる。奈良市では初の女性副市長が誕生した。努力の積み重ねで信頼を勝ち得た結果だろう▼東京商工リサーチの調査がある。「2021年度決算『女性役員比率』結果」によれば、上場3795社の役員総数3万9601人のうち、女性役員数は3575人で、前年度と比べて21・8%も増えた▼女性役員の比率は9・0%で、1・6%上昇し、小売業の11・4%を最高に水産・農林・鉱業、電気・ガス業、金融・保険業―と続いた▼中小企業の多い奈良の場合でも、役員を含む課長相当職以上の女性の割合は18・7%(平成30年、奈良労働局調査)と、「女性活躍推進法」施行以来、全国数値を上回った▼政治の世界に転じてみると、日本と同じ島国の英国はサッチャー、メイに続いて3人目の女性首相として現職のトラスが名を刻んだ▼日本は未だいない。初の女性首相の最短距離にいるのが、あす「国葬」される安倍晋三元首相と行動を共にした高市早苗氏。国葬の是非はともかく、国も地方も女性政治家が活躍する舞台は頼もしい。     (寺)
menu
information