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2022.9.12掲載  コラム「而今」
 外国人に対して日本語を教える学校の講師は、若者言葉が日本語をさらに曖昧(あいまい)なものにしていると指摘する▼例えば「大丈夫」という言葉だ。本来なら物事に対して問題や異常がないといった時に使う言葉だが、若者層では断りの言葉として使われることが多くなっている▼奈良先端科学技術大学院大学の留学生・外国人研究者支援センターがまとめた「日本に住んだことのある外国人が感じた、日本人や日本文化の特徴」の一つとして「相手への配慮から、遠回しな言いまわしをすることが多いこと」が挙げられている▼これは恐らく建前や社交辞令として、実際は「イエス」の意思がなくても「検討します」と言うことから感じたものだろうと推察される▼また、日本語には実際の英語では使わない和製英語があり、これも曖昧な意味で使われることがある▼世界的な訪日ブームやインターネットの普及により外国人と出会う機会は多くなった。もし日本語について聞かれた時、母国語を正しく説明することができる若者は、どれだけいるだろうか。     (梅)
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