奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.8.29掲載  コラム「而今」
 法隆寺が境内の整備費用などに対してクラウドファンディングを実施し、1億5700万円もの寄付を集めた▼近年注目のクラウドファンディングは、企画内容を告知し資金を募り、その支援者に対してリターン品(お礼)を提供する仕組み。今のようなサイトが初めて立ち上がったのは約20年前の海外。日本では平成23(2011)年から▼市場調査を行う株式会社矢野経済研究所は、令和4(2022)年度の国内クラウドファンディング市場規模の見込みとして、前年度比16・3%増の1909億8200円と試算。今後、さらなる市場拡大が期待されている▼今ではふるさと納税を絡めたクラウドファンディングも登場し、企業や団体だけではなく自治体も活用。本紙でもそういった記事を何度か掲載してきた▼そういった取材の際「資金を集めること以上に、この取り組みを多くの人に知ってもらいたい」という声を聞くことがある。実際、法隆寺の件では多くの人の関心を集めた。新たなファン獲得手段としても、ますます利用が増えそうだ。     (梅)
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