奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.6.27掲載  コラム「而今」
 「母高父低」という造語がある。母の日と父の日では経済効果が違う。母の日の市場規模は1180億円と試算さている。一方の父の日は580億円。約2倍の隔たりがあるとされる▼また父の日は安価な雑貨やファストファッションの店が好調になり、ブランド物や高価な商品を取り扱う百貨店は低調になる。消費者が「積極的選択」をする母の日に対して、どこか父の日は「消極的選択」になる。家族のために働く父としてはさみしい限りだが、母は強しといったところか▼参院選が公示された。定数1の奈良選挙区は6人が立候補。連日激しい舌戦を展開している。不安定な世界情勢、消費者の生活に大きくのしかかる電気代やガソリン代、さまざまな食品価格の高騰と、課題は山積している▼各党、各候補者のこれら訴えに県民有権者は耳を傾けて考え、積極的な選択をしなければ、明るい未来を創造できない▼政治不信や諦め。そんな感情も渦巻くが、選挙を他人事ではなく、自分のこととして捉える積極さがわれわれ有権者にも必要なのかもしれない。      (染)
menu
information