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2022.6.13掲載  コラム「而今」
 一つだけ願いが叶うなら何を望むか―。人の永遠のテーマは不老不死。時代錯誤の侵略で日々、世界を騒がせる独裁者もいるが、歴史を辿っても権力者のこの祈りが届いたことは過去にない▼愛する人を思うとき、アドレナリン全開で興奮したとき、眠れぬ心配事があるとき、われわれの鼓動は早くなる。地球上の生物の寿命はこの鼓動の多い、少ないで決まるとほぼ解明されている▼20日間で子を産むとされるハツカネズミは1分間で600回以上の脈を打つ。人は1分間でおよそ60回から70回で10分の1だ。種にもよるがカメは10回未満。脈が多ければ早く死を迎え、少なければ長く生きる▼日本の1億2500万人のうち、約9000万人が利用しているメッセージアプリの「LINE」は日々、老若男女問わず多くの人が使っており、愛を誓ったり、時には喧嘩や議論をしたりできるスタンダードを作った▼しかし、長く続いているものが本当に〝良いもの〟か。参院選を皮切りに来春の統一地方選が火ぶたを切る。たとえ短くとも、人の鼓動を高めてくれる人に期待したい。   (染)
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