奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.4.18掲載  コラム「而今」
 吉野山をはじめ県内各地で桜が咲き誇り春を告げた。満開の姿を見せるのはわずか数日のものだが、毎年変わることのないその風景を見ようと、県内外から多くの人が訪れた▼吉野山は桜の開花時期になると、年間観光客の半数近くになる約30万人の観光客が訪れていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で減少。ドローン映像を活用したオンラインとでの花見をはじめ、新しい時代の楽しみ方も出てきている▼奈良の県民性は、変化を好まない。実際、南都経済センターが数年前に金民を対象しに行った調査では、県のマイナスイメージとして「保守的」が全体の40・4%、「変化を嫌う」が25・1%も占めた▼奈良市では現在、近鉄西大寺駅周辺整備や、県内初のインターチェンジと鉄道駅の結節地として八条付近の事業が本格化する。まちの姿は大きく変化する時を迎えている▼毎年、変わらずに桜が咲いて春を告げてくれるように、変えてはいけない奈良の姿もある。変えるべきものと、変えてはいけないものを高次元で調和させるふるさとであってほしい。(梅)
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