奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.2.7掲載  コラム「而今」
 2月に入りガソリンや食品などさまざまなものが値上がりした。これら高騰は、新型コロナの感染拡大で疲弊する経済や生活に追い打ちをかける。しかし自分ばかり苦しいわけではない。こんな時こそ「人のため」の心を忘れたくない▼そんな中、大和高田市のウナギ専門店が、中国産ウナギを国産と偽り販売したことが発覚。店は「中国産は身が大きく柔らかいため使った」としているが、それならばなぜ表示を偽る必要があるのか疑問が残る▼大豆を原料にした「代替肉」を提供する焼肉店が登場している。肉の食感や味わいを再現しており、実際に食べた人の話では「言われなかったら分からないほど」だという▼これらは時代のニーズを受け「人のため」と作られたもの。食品偽装とは別だ。かつて義援金詐欺をはたらいた者が自分を棚に上げ他者に対しては「倫理に時効なし」と迫っていた。笑うがこういう人種は利己的で自己愛が強い▼今回の事件の背景や派手な遊興を掘り起こすと偽装も己のためと断じざるを得ない。詐欺や偽装は一生の恥と心得るべし。  (梅)
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