奈良県内の政治経済情報を深掘

2022.1.31掲載  コラム「而今」
 あすから2月。壬(みずのえ)寅年で明けた新年も、オミクロン株の急速な拡大で1カ月があっという間に過ぎ去り、いまだに人心を脅かし続けている▼「オミクロン」のそもそもの意味は、どういうモノだろうか。と調べてみると、ギリシャ語を書き表すのに用いられる表音文字とある。古代ギリシャ人がある文字を借用し、改良を加えてつくったモノらしい▼これが、ローマ字やロシア文字のもととなったというのだから由来は素晴らしい。この表音文字ができたのは紀元前9世紀ごろの話。新型コロナウイルスの変異株として、まさか21世紀に名を馳せるとは、何とも皮肉だ▼それにしても心配なのは、高齢者が感染する割合が増え続け、死亡者数も目を引くこと。大人が外で感染し、家に持ち帰り子どもを含めた家族感染も気になる▼これ以上、感染者を増やしてはならない。療養中の重症患者の回復とともに、そんな叫びが聞こえる▼3日の節分行事は、県内でも中止や規模縮小を決めた所が多い。各家庭で豆をまき、オミクロンという鬼を追い払ってほしい。     (寺)
menu
information