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2021.9.27掲載  コラム「而今」
 「ビタミンK」という栄養成分は少し聞き慣れないかもしれないが、これが万能である▼食品から摂取するものと、体内の腸内細菌や組織でつくられるものがある。出血した時に血液を固めて止血する因子と骨のあるタンパク質を活性化し、骨の形成を促す役目も担っている▼日々の食品としては納豆に多く含まれているほか、小松菜やホウレン草などの緑黄色野菜にも多い。動脈血管の健康に役立ち、骨粗しょう症の治療薬としても使われている▼薬草の郷・宇陀市で栽培されている大和当帰(やまととうき)葉にも「ビタミンK」の効能がある。本当は生で食べるとより効果的といわれているが、クセがあって大量に食するものではない▼保存がきくよう乾燥して粉末に。民間業者が入浴剤、お茶、飴(あめ)などを販売するようになった。健康ブームに乗り、香りもほどよく数々の薬草料理にも利活用されだした▼讃岐うどんのメッカ・高松市の石丸製麺とのコラボで、大和当帰葉うどんが道の駅などで販売されている。「宇陀」の知名度アップへつながってもらえば…。   (寺)
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