2021.2.1掲載 コラム「而今」
右ハンドル車の走行を法律で禁じているアメリカには「25年ルール」がある。初年度（製造）から25年を経過した自動車の輸入を認める特例。これを受けて近年は日本の「名車」と言われた車が海外へ続々と流出している▼日本では新車登録後、13年を経過した車に対して普通車は15％もの増税…。車は〝消耗品〟の扱いで、製造して売って、最長でも13年で乗り換えさせるサイクルが基本だ▼昭和、平成、令和と時代を重ね、身の回りの物は飛躍的に便利になった。その一方で20万円近くもする高価なスマホを数年で買い替えたり、レジ袋有料化で、必要もないほど大量のエコバックを各所でいただいたり。生活の中に無駄や「似非エコ」が溢れている気も▼製造する環境負荷を考えた場合、前時代的な「一生モノ」を大切にする考えも取り戻さねば。加えて日本の大切なものが次々と海外へ流出するのは是としがたい▼環境大臣いわく「今のままではいけない。だからこそ日本は今のままではいけない」とのこと…。ぜひ環境や文化保存、具体的に考えてもらいたい。（染）