奈良県内の政治経済情報を深掘

2021.1.11掲載  コラム「而今」
 日本で柑橘類のことを英語読みで「シトラス」という。柑橘類の特産地・愛媛県の有志がつくった「シトラスリボンプロジェクト」が、全国に広がりを見せている▼コロナ禍で派生した誹謗中傷、差別、偏見をなくしていこう―と、五條市も呼応した。青・黄・緑を組み合わせた独自の色を使用して、職員が手づくりでリボンを仕上げた▼青色は吉野川の清流、医療従事者への敬意と感謝。黄色は西吉野町に自生する早春の花・福寿草(花言葉は『幸福を招く』)。緑色は大塔町の山々。3色それぞれに意味を持たせた▼そして、リボンの3つの輪は地域、家庭、職場や学校を表し、ウイルスに感染しても「ただいま」「おかえり」と言い合えるまちづくりを目指す▼リボン着用で、安心してPCR検査を受け、感染拡大を防ぎ、誹謗中傷など不条理をなくしていく想いを共有する▼リボンの結び目は、表からは「口」、裏からは「十」の形に見える。「叶(かのう)」結びである。一日も早く、コロナが終息するようにと、胸のリボンに触れ、願いを送り続けたい。      (寺)
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