奈良県内の政治経済情報を深掘

2020.7.6掲載  コラム「而今」
 政府によるレジ袋の有料化を小売店に義務付ける制度が1日から始まり、コンビニ大手の各社は3円~5円でレジ袋を販売している。1年間毎日買い物をして1枚5円を支払ったとしても1825円か▼レジ袋の使い過ぎを抑え、プラスチックごみを減らして地球温暖化や海洋汚染や生物の誤食などを防ぐことを図る。経産省は「有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的としています」。果たして見直すべきはライフスタイルなのか―▼奈良では鹿の誤食が問題に。誤食や海洋汚染については、レジ袋をむやみ投棄して適切な処理をしない人間のモラルが原因だ。またごみ箱がないことも影響か▼有料化し年1825円が抑止力になるとは考えにくい。レジ袋は適切な処分をすればごみの焼却炉で「燃料」にもなるし、商品の持ち帰りだけに使われるものでもない▼レジ袋を断り、持参したエコバックにペットボトルやプラ包装の商品を詰めるのは何とも滑稽な絵。それはエコなのかエゴなのか。(包)
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