2019.12.16掲載 コラム「而今」
28㍉か35㍉か―。登山や遠方へ持っていくかさばらない単焦点レンズを1本だけ持ち歩く場合、とても悩むのがこの2本。筆者は35㍉を手にすることが多い▼単焦点のレンズはもちろんフレーミングができない。広角に写したければ自分が下がる。寄りたければ自分が被写体に近寄るしか方法はない。35㍉を選択しても狭い部屋などこれ以上下がれないケースもあるし、28㍉で寄れば余計なものまで写るし、悩ましい▼県は5日、県議会12月定例会で、平城宮跡に隣接する積水化学工業跡地(約5㌶)の活用について、県営公園として整備する方針を明らかにした▼その理由に国営の平城宮跡歴史公園と一体的に整備ができることや災害時の避難場所として活用できることなどを挙げた。これに賛同する人や、広大な国営公園の横に広大な県営公園の必要性を疑問視する意見もある▼県は活用のための包括協定を結んでいる同社と奈良市と協議を深めていくとしているが、既存の国営公園と一体的にどんな青写真を描くのか。まさに選ぶレンズが重要になってくる。(染)