奈良県内の政治経済情報を深掘

2024.7.15掲載  コラム「而今」
 史上最多の56人が立候補した東京都知事選は、現職の小池百合子氏が他候補を圧倒し、3選を決めた。前安芸高田市長の石丸伸二氏が台風の目になったが次点落選になった▼石丸氏は「結果においては、都民の総意が表れた。それだけです。私から何も申し上げることはありません」と述べている。また数々のコメンテーターの質問に薄ら笑いや、あきれた表情を繰り返し逆質問。選挙後はこれら人間性が批判されている▼政党に属さない、支援を受けない選挙戦の展開で、無党派層の取り込みを図った石丸氏。エリートの経歴やクリーンさ、現体制への批判、一見歯切れ良く聞こえる論法などでネットを中心に注目された▼一方、石丸氏の辞任に伴う安芸高田市長選は、石丸市長派の候補が落選し、反石丸市長派が当選。これまでの安芸高田市政の是非は、ノーという市民の総意として表れたともいえる▼人を嘲笑う幼い人間性は政治家にも政治屋にも不向きか。都民の賢明な判断に映る。奈良県民として、これを見抜いた都民の総意がうらやましくもある。       (包)
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