奈良県内の政治経済情報を深掘

2024.7.1掲載  コラム「而今」
 近畿地方は平年より15日遅く、先月下旬に梅雨入りをした。その後は、警報級と予報される激しい雨が降る荒れた天気が続いた▼6月20日に告示された東京都知事選挙では過去最多の56人が立候補し、選挙ポスター掲示板の枠が足りず、候補にクリアファイルを支給して貼ってもらうという異例の事態に▼その一方で、選挙と関係のない「自己アピール」に使うポスターや、24人の候補者を擁立した政治団体が掲示板の枠を団体への寄付の〝特典〟にするなど混迷を極めている▼知事選の供託金は300万円。そこから都内の掲示板設置数を割ると1箇所あたり約214円。これらはSNSに投稿・拡散され、コスパの良い〝広告塔〟かのよう、荒れに荒れている▼元大阪府知事の橋下徹氏は「民主主義の政治は、有権者のレベルに合ってくる」とコメント。県内でも関係の無い政党公認のように出馬した候補が一時話題になったが落選した。政治家のレベルを嘆くことが長年続けられているが、有権者のレベルはどうか―。こちらも警報が出ているのではないか。(梅)
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