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2023.9.25掲載  コラム「而今」
 先日「放課後に自由な時間が『ない』子どもの悲痛な叫び」という記事を目にした。記事によると、子どもたちを取り巻く環境から、体を使った外遊びに必要な三つの「間」(遊ぶ時間、外で遊ぶ空間、一緒に遊ぶ仲間)」が消えているという▼空き地の減少や子どもを狙った犯罪の多発により、子どもたちがのびのびと過ごせる場所が失われているほか、塾や習い事をはじめ大人以上の過密スケジュールで毎日を送っているため、遊ぶ時間がなく、さらには、これらの要因から一緒に遊ぶ「仲間」の存在もなくなっているという▼ひと昔前の子どもの生活に当たり前のようにあった「放課後、学校や公園で暗くなるまで遊ぶ」といった行動が、今の時代は不可能に近い状態だと言わざるをえない▼ただこうした変化は子ども自身のせいで起きたわけではない。子どもの環境は、取り巻く大人が決定権を担っており、大人の考え方や行動に大きく左右される▼「私が若いころは」という懐古主義にならぬよう、今の時代に合わせ、子どもにとって何が大切かを親として考えたい。(佑)
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