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2023.8.14掲載  コラム「而今」
 県代表の智辯学園が香川県の英明をタイブレークの末にサヨナラで破り、初戦を突破した今年の夏の甲子園。日々熱戦が繰り広げられている中、今大会からある試みが実施されている▼暑さ対策として5回終了後の10分間に「クーリングタイム」を導入。一塁側、三塁側通路のそれぞれに、スポットクーラーや送風機、冷凍庫、サーモグラフィーなどの装置や飲料水が用意され、選手たちはそこで身体を冷却し、アンダーシャツを着替えたり水分を摂取したりする▼ただ開幕試合以降、このクーリングタイム直後の6回に足をつる選手が続出。いずれも原因は熱中症にあるとみられる▼甲子園球場がある兵庫県西宮市のこの日の最高気温は36度超。気象庁は熱中症警戒アラートを発令しており、隣の神戸市では暑さ指数31を超え「運動は原則中止」にカテゴリされる「危険」レベル▼105回目になる今大会。何百年と続く伝統を変えることが容易でないことは承知だが、取り返しのつかない事態になる前に手を打つ必要があると、白球を追いかけていた身として切に思う。      (佑)
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