奈良県内の政治経済情報を深掘

2023.6.12掲載  コラム「而今」
 先週末は、大型の台風2号「マーワー」の発生により、日本各地が警報が発令する大雨に見舞われた。県内でも南部に「線状降水帯」が発生し、一部道路が冠水や崩土の被害を受け、通行止めになった▼地震調査委員会が発表した南海トラフ巨大地震の発生確率は10年以内が30%、40年以内が90%以上。県内自治体では、この地震も視野に入れ、各方面と手を取り、災害に対する準備を進めている▼また、国の「南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画」に組み込まれているのが、五條市の県大規模広域防災拠点。土砂崩れなどによる道路分断の恐れがある県南部では、空からの救援を行える同拠点に期待の声が▼しかし、山下真知事は予算の見直しのため現在、一時執行を停止している。きょう12日の記者会見で正式発表を予定。大型事業については内容、規模を見直す方針で検討している▼選挙戦で大型事業の見直しを訴えた山下氏は、県内北部の22市町でトップに立った。県民の選択結果だが、奈良の未来はどうなるのか一抹の不安もある。     (梅)
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