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2021.2.22掲載  コラム「而今」
 先週明け15日の東京株式市場での日経平均株価の終値が、約30年6カ月ぶりに3万円の大台を回復した。目を疑った人も多かったのでは▼企業業績が底入れしつつあるのと、国内でも接種が始まる新型コロナウイルスのワクチンの普及が、景気浮揚につながるとの期待感が高まったことに伴う▼ただ、株価上昇の一方で、雇用や所得に関する指標は低迷したまま。特に持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金、休業協力金に頼る中小企業、小規模事業者は株高の恩恵を実感できていない▼今、所得税の確定申告真っ只中。コロナ禍で先行きに不安を抱えながらの税申告。先に挙げた持続化給付金などはすべて課税の対象となり、さらに顔色のさえない人の姿が目に浮かぶ▼ワクチンがこの後、高齢者や国民一般に行き渡り、コロナはいつ終息するのか。実態経済が地についていないだけに、もどかしい▼きょう2月22日は「ニャン」が3つ、『猫の日』。家庭のペットは、犬より猫の方が多い。ここは、景気を上げるのに「招き猫」に登場してもらうしかない。(寺)
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