奈良県内の政治経済情報を深掘

2020.9.7掲載  コラム「而今」
 明治安田生命が全国の5640人を対象に、新型コロナウイルス感染拡大前と比べて健康状態はどうかを問う調査を行ったところ「健康になった」と回答した人が全体の48・1%に上った。およそ2人に1人がコロナ前より健康になった▼「反省すべきところはありましたか」「メディアコントロールに努力された政権でしたね」。安倍晋三首相の辞意表明の会見で、各社の記者から飛び出した質問の一部だ。「長きにわたりお疲れさまでした」と質問前に言葉を発した記者はたった1人だった▼マスコミ不信は高まるばかり―。大手の新聞・テレビのグループ会社が実施した世論調査に〝やらせ〟も発覚している。終戦記念日の閣僚の靖国神社への参拝もしかり。先祖の英霊に手を合わすことすら阻止しようと躍起になるメディアがまだある▼主義主張や党派は違えど「お疲れさま」を、言えないような教育は誰も受けていないはずなのに〝不健康〟なメディアの体調があらためて浮き彫りになったように映る。健康を取り戻さねば役目は終わる。自戒を込めて。 (染)
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