奈良県内の政治経済情報を深掘

2020.8.31掲載  コラム「而今」
 数カ月前は、あれほど手に入らなかったマスクが今では巷に溢れている。つい最近目にしたのは不織布製で50枚入り780円。主に中国で生産されたマスクを輸入することに依存していたことが大きな品不足を招いた▼嫌になるほど「コロナ、コロナ…」の毎日。県は26日から、大打撃を受けた宿泊業、飲食業の消費拡大を目的にした「いまなら。キャンペーン」を開始した。県内宿泊施設の利用料金が最大約7割引きになる▼観光業のうち宿泊について奈良は〝弱い〟。また県外への就業や就学が多いわが県は、必然的に県外消費率が、47都道府県中最も高い▼先述の県のキャンペーンは来年1月31日まで。また予算額5億円に達した時点で終了になる。瞬間風速的な「その場しのぎ」にならぬよう願いたい▼コロナの危機のように、万一の際に「あれもない、これもない」とならぬよう強い経済を作るのは、一人ひとりの意識に委ねられる。このキャンペーンを機に「住んでいるまちの再認識、再発見をしてほしい」というメッセージを、われわれはどう捉えるか。    (包)
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