奈良県内の政治経済情報を深掘

2020.4.27掲載  コラム「而今」
 新型コロナウイルス感染症に対応する緊急事態宣言の対象が全国に拡大され、この時期には満車状態になっていた奈良市内の観光案内所の駐車場からは車が消えた▼一方これに反して市内のパチンコ店の駐車場には「大阪」「なにわ」「京都」「兵庫」と他府県ナンバーを付けた車で満車。近くの県民からは不安とも怒りともとれる声が聞かれた▼県は21日に県内全域のバーやパチンコ店などを含む施設への休業要請を発表した。これに対し「遅すぎる」との批判の声が多くある。荒井正吾知事が発言した「ニュートラル」の常態からようやくギアが入った格好だ▼経済へのダメージが容易に想像される中、飲食店や宿泊施設では「先払い」といった新しい取り組みが始まっている。その名の通り、先に代金を支払っておいて新型コロナが終息した後に店舗を利用することができるといった支援サービスだ▼この困難、他人事のように振る舞う人がいる一方、こういった支援の輪が広がる共助に希望を見る。困難の先の楽しみを想像しつつ、今を乗り越えたい。 (梅)
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